読書ミュージアム館長の秋月春花です♪
文学の世界では、日本文学、海外文学のように、国内と国外とでジャンル分けされています。
日本文学はだいたいイメージできるけど、海外文学はなんだかよくわからない。
海外文学はなんだか退屈っぽくて難しそうだから、とっつきづらい。
海外文学に対し、そんなイメージを持たれている方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今日は、
・海外文学が難しいと感じる人の理由
・海外文学の持つ魅力
この3点について書いていきます。
海外文学は難しい?
私の体験談として、「海外文学が好きです」と言うと、大抵の人に驚かれます。
そして返ってくる言葉は「エェ~~ッ!?あんな難しいものよく読めるね!」と決まっています。
しかし、その言葉を返してきた人に対して、じゃあ実際に海外文学を読んだことがあるのかと聞いてみると、「読んだことないけど、海外文学ってだけで難しそう」と返ってくることがほとんどです。
私は思いました。
海外文学って、そんなに難しいのか・・・?と。
海外文学が難しいと感じる人の理由
では、なぜ海外文学は難しいと感じてしまうのでしょうか。
私なりにいくつか考えてみました。
元々は外国語
海外文学は元々は外国語で書かれている本なので、それだけで「難しい」と思ってしまうのかもしれません。
そもそも外国語に対して苦手意識がある方だと、「外国語で書かれた本なんてとても読めない!」という気持ちなのでしょうか。
しかし、ここで注意すべきは、外国語で書かれていると言っても、日本で販売されているのは日本語に翻訳されたものなので、ちゃんと日本語で読めます(笑)
外国語で書かれたものをそのまま原著で読もうと思ったら、その言語をかなり理解できていないと読めないわけですから、その場合は必然的に相当難易度は高くなります。
私も原著で読んでいるわけではないので、安心してください(笑)
翻訳がわかりづらい
海外文学を読んだことがあって海外文学に苦手意識がある場合、「翻訳がわかりづらい」という理由を挙げる方もいらっしゃるかもしれません。
これは確かに・・・翻訳された日本語がそもそも難しくてよくわからないという経験は私もあります。
しかし、そこは翻訳者のウデの見せ所。
見事!としか言いようがない素晴らしい日本語の翻訳本もたくさん出版されています。
特に児童文学は一般的に児童向けとされていることもあり、翻訳された日本語も平易なものが多く、子どもでも理解しやすい内容になっています。
また、最初に作品を読んだときはわかりにくかったのに、同じ作品を別の翻訳で読んでみるととてもわかりやすくて面白かった、ということもあります。
大変失礼ながら翻訳者のウデに左右されるところも大きいのですが、一つの作品に対して複数の翻訳があるのは普通ですし、読み比べてみて自分に合ったものを探してみるのも良いかもしれません。
登場人物や地名が多すぎる
日本の作品でも言えることだと思いますが、登場人物や地名が多すぎてなかなか覚えられないというのも、海外文学が難しいと感じる理由の一つではないでしょうか。
さらに海外文学の場合は日本人には馴染みのない名前や地名も多いですし、なんとかして原文読みに近い読み方をさせようとするとどうしても不自然なカタカナ読みになり、違和感が出てきます。
カタカナばかりが並んでいる本を読むと、確かにわかりづらいですよね(^^;
また、海外では名前をニックネームで呼ぶことも多く、その習慣は文学作品の中でもきっちり根付いています。
これが日本の読者にとっては馴染みがなく、「あれ?登場人物がいつの間にか増えている?」といった混乱を招き、海外文学が苦手になってしまうのかもしれません。
海外文学の持つ魅力
海外文学が難しいと思う人の理由を挙げてみると、なんだか海外文学には良いところが無いように思えてきますよね。
しかし心配はいりません。
ここからは海外文学の持つ魅力について書きます。
歴史や文化を知ることができる
海外文学の持つ最大の魅力は、やはりその国の歴史や文化を知ることができるということに尽きます。
学校での世界史の授業は誰もが受けているはずですが、授業だけでは見えない、その国の持つ歴史や文化を細部まで語ってくれるのが、海外文学のすごいところです。
特に海外の古典作品は、書かれたときの時代背景に当時の社会や政治が関係していることが多く、文学作品としてだけではなく歴史資料、文化資料としても非常に参考になります。
日本で生活していると、なかなか海外のことを知るきっかけを得るのは難しいように思います。
しかし、海外文学の力を借りることによってその国の歴史や文化を知り、その国自体に興味を持つきっかけにもなるのです。
児童文学が充実している
海外文学のもう一つの魅力は、児童文学が充実しているということです。
いわゆる「名作」と言われている作品は、一冊が分厚い上に何冊にも分かれているものもあり、それだけで読む気を失くしてしまいがちですよね・・・。
しかし、そんな分厚い名作たちも、子ども向けに易しい文章かつボリューム少なめで翻訳されたものもたくさん出ています。
ヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』(ああ無情)や、ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』(海底二万マイル)、アレクサンドル・デュマの『モンテ・クリスト伯』(巌窟王)などは、その筆頭と言えるでしょう。
作品の内容の素晴らしさもさることながら、読む側のレベルに合わせて言葉を使い分けたりするなど、翻訳者の技術のすごさにも感動します。
原語で読む楽しさを知ることができる
ある程度の語学力は必要ですが、翻訳本を読むうちに、「いつかは原語で挑戦してみたい」と思う日がくるかもしれません。
原語が持つ独特の言い回しや細かいニュアンスなど、翻訳でそのすべてを表現するのはどうしても限度があります。
原語で読むということは語学力を伸ばすことにもつながりますし、原語が読めれば「海外文学って楽しいんだ!」という喜びを知ることもできるでしょう。
シェイクスピアの原語での言い回しはとても美しいと定評がありますよね。
あ、私?原語で読んだことはありません(笑)
海外文学のオススメ作品
ここからはおまけです♪
私、海外文学が本当に大好きで、読んできた数だけで言うなら恐らく日本文学よりもずっとずっと多いです。
そんな私がオススメする海外文学作品について、書いていきます。
オススメしたいのがあまりにも多すぎて、厳選するのが大変でした・・・(笑)
フランス文学:ヴィクトル・ユゴー『レ・ミゼラブル』(新潮社)、訳:佐藤 朔
本を読まない人でも、『レ・ミゼラブル』というタイトルくらいは耳にしたことがあるはずです。
邦題の『ああ無情』なら馴染み深い方もいらっしゃるかもしれません。
たった一本のパンを盗んだ罪によって徒刑場で服役していた男ジャン・ヴァルジャンが、聖人となって生涯を終えるまでを描いた壮大な物語です。
追う者と追われる者、善人と悪人、囚人と聖人・・・様々な要素が複雑に絡み合い、シリアスな場面も多い作品です。
これでもか、これでもかと次々に襲い来る不幸には、思わず目を覆いたくなるような凄惨なシーンもありますが、そんな中でも人びとの温かさ、優しさを描き、「真実の愛とは何か」を問いかけた傑作です。
『レ・ミゼラブル』のレビューについてはこちらからチェックできます♪♪
イギリス文学:シャーロット・ブロンテ『ジェイン・エア』(岩波書店)、訳:河島 弘美
伯母に疎まれ、寄宿学校に入れられてしまった孤児ジェインが、家庭教師として住み込んだ家の主人との出会いを通し、自らの手で運命を切り拓いていく物語です。
小説のタイトルにもなっている、主人公の『ジェイン・エア』は、当時の社会常識からは考えられないような考えや行動で周囲を驚かせます。
身分の違いや年齢の差を超えて、ついに結び合う二つの心・・・この作品もまた、「愛」が大きなテーマになっています。
イギリス文学:ホール・ケイン『永遠の都』(潮出版社)、訳:新庄 哲夫
「人間共和」を掲げ、民衆とともに立ち上がった下院議員デイビッド・ロッシィと、『永遠の都』ローマと同じ名を持つ恋人ドンナ・ローマ、二人をめぐる様々な陰謀、友情、恋を描いた物語です。
イタリアを舞台にした革命小説ではありますが、ロッシィとローマとの恋愛にも重点が置かれており、息つく間もないほどのスリルと迫力で物語が進んでいきます。
政治とはどうあるべきか、人間とはどう生きるべきか。
現代にも通じる問題に真っ正面から立ち向かっていくロッシィの姿がとても勇ましく、深く考えさせられる内容です。
まとめ
海外文学は難しいのか、その魅力について語ってきましたが、いかがでしたでしょうか。
しかし、外国語で書かれているといっても日本語に翻訳されているわけですし、その翻訳も訳す人によって平易なものもあります。
わかりやすさに定評のある翻訳者の本を選ぶようにすると、海外文学への苦手意識は和らぐかもしれません。
いきなり海外文学に対して壁が高いと感じる方は、海外の児童文学作品から入るのもオススメです。
子ども向けということもあって非常にわかりやすい翻訳に加え、それほどボリュームはなくても質の高い物語が多く、読みやすいからです。
こう言っている私自身も、かつては海外文学に対して、「つまらなさそう」「難しそう」と思っている人間の一人でした。
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以上、読書ミュージアム館長の秋月春花がお送りしました♪
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